第55回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第18回日本精神保健福祉士学会学術集会

プログラム:一覧

8月30日(金)プレ企画・第55回全国大会・第18回学術集会(1日目)

9:00-10:00 受付
10:00-12:00 プレ企画1 知ることから始めるピア活動 ~未来への種まき~
プレ企画2 地域共生社会に向けた地域づくり~PSWの多様な働きかけ方~
プレ企画3 「その人の人となりを知る」とは?
~支援における「視点」と「関わり」を学ぶ~
プレ企画4 先達から学ぶ!~実践の原点~
プレ企画5 クライシス・プランって何?
クライシス・プランって重要なの??みんなの実践から考えよう!
プレ企画6 発達障害の新しい知見とダイアロジカルアプローチ
プレ企画7 見逃せない!相談の向こうに見える虐待のサイン
12:00-12:50 休憩
12:50-13:30 開会式
13:30-14:15 特別講演 テーマ:精神保健医療福祉施策の動向(仮)
講師:厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 精神・障害保健課(予定)
14:15-14:25 休憩
14:25-15:25 基調講演 テーマ:原点の回帰からソーシャルワークの専門性を未来にむけて
講師:石川 到覚(大正大学 名誉教授)
座長:池戸 悦子(桶狭間病院 藤田こころのケアセンター、本全国大会・学術集会長)
15:25-15:45 休憩
15:45-17:30 記念企画 テーマ:ソーシャルワークの専門性の共有
シンポジスト:
田中 研一(地域活動支援センターめだか工房)
澤野 文彦(沼津中央病院、静岡県精神保健福祉士協会 会長)
川島 茉己(鷹岡病院)
コーディネーター:
田村 綾子(聖学院大学 教授、本協会 副会長)
中住 正紀(生活支援センターさざなみ、本全国大会・学術集会 運営委員長)
17:30-18:00 移動
18:00-20:00 懇親会

8月31日(土)第55回全国大会・第18回学術集会(2日目)

9:00-9:30 受付
9:30-12:00 分科会1-① さまざまな協働・ネットワーク
分科会1-② 業務から専門性を探る
分科会1-③ スーパービジョン、研鑽
分科会1-④ ピアとの協働
分科会1-⑤ 対話を通じたかかわり
分科会1-⑥ メンタルヘルス課題への取組み
分科会1-⑦  支援事例からの学びⅠ
分科会1-⑧ 精神保健福祉士の視点、役割
ポスター展示(9:00-12:00)
10:00-12:00
受付9:00-10:00
市民公開講座① テーマ:第22回あした天気にな~れ
~誰もが安心して暮らせる街づくり~

趣旨説明:
竹中 秀彦(京ケ峰岡田病院、本協会 前会長)
コーディネーター:
岩上 洋一(一般社団法人全国地域で暮らそうネットワーク 代表理事)
砂田 雄次(北医療生活協同組合 北メンタル・クリニック)
シンポジスト:調整中
12:00-13:00  休憩
 ポスターセッション
13:00-15:30  分科会2-① アディクション、災害支援
分科会2-② 専門職教育・研鑽
分科会2-③ 支援事例からの学びⅡ
分科会2-④ 司法と福祉をつなぐ
分科会2-⑤ 地域移行-病院・地域・協働-
分科会2-⑥ 制度・政策の課題に取り組む
分科会2-⑦ 多様な実践
分科会2-⑧ 調査研究を通じて課題を明らかにする
ポスター展示(13:00-15:00)
13:30-15:30
受付13:00-13:30
市民公開講座② テーマ:チャレンジ!誰にでも輝ける場所がある
講師:大前 光市(義足のプロダンサー)
15:30-15:45 休憩
15:45-16:15 閉会式

トピックス

物販・展示
日時 8月30日(金)10:00~16:30
8月31日(土)10:00~15:45
会場 2号館1階211・212展示室 及び 2号館1階ロビー
内容 東日本大震災被災地支援事業所の商品や精神保健福祉士関連書籍等の販売を行いますので、是非お立ち寄りください。

※2019年5月時点の情報を元に作成しており、予告なく変更する可能性がございます。今後、プログラム等に変更が生じた場合は、本WEBサイトにてご案内してまいります。

プログラム:詳細

8月30日(金)プレ企画・第55回全国大会・第18回学術集会(1日目)

プレ企画1 知ることから始めるピア活動~未来への種まき~
講演 <講師>
相川 章子(聖学院大学 心理福祉学部 教授・博士(人間学)/精神保健福祉士)
シンポジウム <シンポジスト>
岩田 圭司(地域活動支援センターきぼう ピアスタッフ)
丸子 哲郎(就労継続支援B型事業所ゆったり工房 メンバー)
池田 直子(就労継続支援B型事業所かかぽ ピアスタッフ)
冨田 康夫(地域活動支援センター陽なた メンバー)
<コーディネーター>
相川 章子(前掲)
増川 ねてる(WRAPファシリテーター(アドバンスレベル)、コンボ理事)
内容  全国ではWRAPのツールを用いながら、ピア活動を通して障がいや病気があっても自分の人生を主体的に生き、そしてリカバリーしている人、また年1回開催される「きらりの集い」では、ピアスタッフとして自己実現をしている利用者がいます。
愛知県では昨年から地域移行支援事業でピアサポーターの養成講座や、ピアサポーターの活動も始まり、ピアの活動が少しずつは芽が出始めています。しかし、まだまだ支援者等を含め認知されていない現状です。ピアの存在はソーシャルワークを描いていくうえで社会資源となり、当事者のみならず、専門職にもエンパワメントされることがあります。
 ピアとは? ピアサポートとは? ピアサポーターとは? を学び合いませんか。

1.講演

 ピアサポートについて、ピア活動がなぜ必要なのか、支援者としてピアと活動するうえでの関わり方、ピアの専門性とは、ピア活動をどう発展させていくのか等をふまえ、ピアと向き合う中でのゆらぎ、関係性の取り方等を相川章子氏に講演をしていただきます。

2.シンポジウム

 愛知県でピア活動を通してリカバリーし、地域活動支援センターきぼうのピアスタッフとして働いている岩田圭司氏、きらりの愛知の集いの副大会長を経て、ゆったり工房の自助グループトータスゆったりの代表である丸子哲郎氏、一度あきらめた社会福祉士の資格を取得し、就労継続支援事業所かかぽのピアスタッフとして働いている池田直子氏、地域活動支援センターひなたのピア活動を通してリカバリーした利用者に、それぞれの活動を通して、現在の役割を担っている過程を語っていただきます。
 (シンポジスト4人とも愛知県のピアサポート事業のピアサポーターとして活動しています。)

3.会場全体でピアについて学ぶ場

 講演、シンポジウムでの質問等を受けながら、相川章子氏、増川ねてる氏のコーディネーターで会場全体でピアについての学びの場とします。
 この企画を通して、障がいや病気があっても自分の人生を主体的に生きていく、また全国でピア活動が発展し、未来の希望につながることを会場全体で共有できたらと思います。
プレ企画2 地域共生社会に向けた地域づくり~PSWの多様な働きかけ方~
シンポジウム シンポジスト:
藤木  誠(聖十字病院 福祉部長)
足立 哲也(恵那市地域包括支援センター)
浅野 雅彦(生活支援ネット・ぐじょう 副理事長)
コーディネーター:
臼井潤一郎(岐阜県精神保健福祉士協会 事務局長)
内容  2006(平成18)年、障害者自立支援法の施行により、障害福祉サービスが規定され、いわゆる3障害のサービス利用制度が一元化されました。また2017(平成29)年には厚生労働省は今後の福祉施策の基本方針として「地域共生社会の実現に向けて(当面の改革工程)」を打ち出しました。これによると、これまで高齢者、障害者、子どもなどの対象者ごとに公的な支援制度が整備されてきましたが、各分野の課題の複雑化、個人や世帯単位において複数分野の課題が生じることがあること、急速な人口減少による利用者または支援者の安定的な確保の困難さ、地域ニーズの多様化などの課題を受け、公的支援のあり方を「縦割り」から「丸ごと」への転換を行うといいます。
 このような総合化、包括化の流れの中で、我々、精神保健福祉士は自らの存在意義やあり方を模索するように、その専門性を維持、深化しながら、職域を拡大しています。
 本企画では、このような時代の移り変わりの渦中、それぞれ異なる分野や職域において、地域共生社会の実現に向けて地域づくりに奔走している精神保健福祉士3人が登壇し、実践発表を行います。またそれらの実践を通して得られた学びや気づき、今後の課題等について共有、議論することで、精神保健福祉士が地域共生社会の実現に向けてどのように寄与しうるのか、またそこで求められる精神保健福祉士のあり方はどのようなものなのか等について、掘り下げて検討する機会にしたいと考えています。
 シンポジストの3人は、同じ精神保健福祉士という職業でありながら、地域に向けて実に多様な働きかけを実践しています。しかしながらそこには一定の共通の理念が確かに存在します。その共通理念が本大会のテーマである「原点回帰」について考えるにあたり1つのヒントになるのではないでしょうか。
プレ企画3 「その人の人となりを知る」とは?~支援における「視点」と「関わり」を学ぶ~
ワークショップ 企画担当者:
三重県精神保健福祉士協会
ファシリテーター:
牛塲 裕治(総合心療センターひなが)
山本 綾子(三重県立こころの医療センター)
コーディネーター:
伊藤 太一(多度あやめ病院)
田中 雅也(障害者相談支援センターHANA)
渥美 有華(三重県立こころの医療センター)
事例提供者:
木村 良輔(国立病院機構 榊原病院)
内容  私たち精神保健福祉士(以下、PSW)の働く場は、多様な現場に拡大し、今や多種多様なメンタルヘルス課題に取り組んでいく必要があります。このような多種多様な支援を行っていくうえで、目の前のクライエントの「その人の人となりを知る」ことは、とても重要です。
 本プレ企画を企画した私たち三重県精神保健福祉士協会は、われわれPSWが「何をする人なのか?」を常に意識し、クライエントとの「関わり」を通して、きちんとクライエントと向き合えているかを問い続けるために、PSWとしての支援の質の維持・向上のために研修を行ってきました。
 そこで、上記の背景もあり、私たちPSWの「関わり」と「視点」「支援」を振り返り、PSWが大切にすべき専門性を再確認するワークショップを実施します。
本企画では、参加者にグループとなってもらい、事例検討を行います。事例検討を通して、「その人の人となりを知る」ためにはどのような視点が必要かを体験的に学ぶことを目指します。
 参加者全員で、事例に全力で向き合い、「その人の人となりを知る」ためにはどのような視点が必要なのか、何を知ろうとするのか、そのためにはどのような姿勢、態度が必要なのか、そして私たちは何をする人なのかを一緒に考えましょう。さらに、グループで互いを刺激し合うことで、それぞれのPSWが実践によって培った実践知と経験値を共有し、それぞれの実践を振り返る機会としたいと思います。
 私たちPSWが働く場が多種多様に拡大した今こそ、PSWとしての「原点」を一緒に考えましょう。
 なお、本企画はたくさんの若手PSWの参加をお待ちしております!!
プレ企画4 先達から学ぶ!~実践の原点~
シンポジウム シンポジスト:
柏木 昭 (聖学院大学 総合研究所スーパービジョン・センター顧問、本協会 名誉会長)
大野 和男(ドレミファ会 副理事長、日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会 元理事長、本協会 元相談役)
西澤 利朗(目白大学 人間学部 客員研究員)
吉川 公章(福井県立大学 看護福祉学部 社会福祉学科 教授)
コーディネーター:
井上 牧子(目白大学 人間学部 人間福祉学科 教授)

※開催案内(紙媒体)のタイトルに誤植がありました。この場をお借りしてお詫びいたします。

内容  「先達から学ぶ!~実践の原点~」というテーマでシンポジウムを行います。
 先達が、精神保健福祉士の国家資格化以前より、わが国の精神医療保健福祉分野におけるソーシャルワークの理論的構築や実践において、大切にしてきたことは、まさしく「実践の原点」たるものです。そして、今後において貴重な「古典」となり、私たちの実践において、指標となり得るものです。
 先達が語ってきた「クライエント自己決定の尊重」「かかわり」や「Y問題からの教訓」について、私たちはその真髄を果たして本当に理解しているでしょうか、あるいはジレンマに満ちた日常の中で、それらに立脚しながら実践をしようとしているでしょうか。そして、それを先達から引き継ぎ、後進に継承しようとしているでしょうか。
 一方で、精神保健福祉士が国家資格化されて以降、制度や施策の中に精神保健福祉士の業務が位置付けられることが加速し、業務の遂行が、精神保健福祉士の実践とみなされるような風潮が出現し、盛んに「実践の目に見える化(可視化)」を目指すことも求められ、さらには効率化や経済性の中に否応なく巻き込まれるなど、ソーシャルワーカーである私たちは、厳しい状況に身を置いています。
 それでも、専門職としての私たちの実践は、業務の遂行に留まらず、「可視化」できないことにも行きわたるべきです。そして、効率化や経済性を、私たちが大切にしたいソーシャルワーク実践に持ち込むことには、充分、警戒しなくてはなりません。
 このような問題を探るにあたっても、先達の「生の語り」から、その専門性の真髄である「原点」を、皆さまと確認し、共有し、学び、考えることを通して、日常を振り返る機会にしたいというのが本企画の目的です。
 シンポジストとして、現在の本協会が、日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会の時代から、わが国の精神医療保健福祉の領域におけるソーシャルワーカーとして、理論的構築や実践を牽引してきた先達に登壇していただきます。さらに、先達に学ぶことによって専門性を継承する必要性を言及し続けている養成校の教員にも登壇していただくことにしました。
 先達の語りから、「実践の原点」を学ぶ機会として、多くの皆さまにご参集いただければ幸いです。
プレ企画5 クライシス・プランって何?
クライシス・プランって重要なの??みんなの実践から考えよう!
シンポジウム 講師及びコーディネーター:
野村 照幸(さいがた医療センター/心理療法士)
シンポジスト:
原   敬(松江保護観察所/社会復帰調整官)
佐藤 知美(未来の風せいわ病院/精神保健福祉士)
岡本 秀行(川口市保健所/精神保健福祉士)
田畑 貴広(薩来園相談支援センター/相談支援専門員)
全体司会:
狩野 俊介(八戸学院大学 健康医療学部 人間健康学科)
内容  精神障害者支援に、クライシス・プラン(以下、CP)が用いられることで期待されている側面は2つあります。
 1つは、精神保健福祉の側面です。2014(平成26)年の「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律」が施行され、医療保護入院患者の早期治療・早期退院を目指した取り組みの中に、CPの作成が位置づけられました。加えて、2018(平成30)年に通知された「地方公共団体による精神障害者の退院後支援に関するガイドライン」では、退院後の継続的な医療等のために「退院後支援に関する計画」の作成が示され、その中で病状が悪化した場合の対処方針を検討することが推奨されました(実質はCP)。このような側面から、CPは精神障害者の地域移行を円滑に進め、地域生活を継続するために、疾患と障害が併存する精神障害の悪化の予防と早期対応のための方法として期待されています。
 もう1つは、障害者福祉の側面です。我が国は2014(平成26)年に「障害者権利条約」を批准しました。その第12条「法律の前にひとしく認められる権利」によって、他者による代行意思決定から障害者本人が支援を受けて意思決定するあり方へとパラダイム転換が図られたと言われています。このことは、精神科病院への非自発的入院治療を受ける状況においても、精神障害者本人の意思決定を確保することが求められると考えられます。また、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律でも、障害者等の意思決定の支援に配慮するよう努める旨が規定されています。このような側面から、CPは精神障害の悪化により意思決定能力が低下した際でも、本人の意思決定に基づいた治療支援の提供を実現する方法として期待されています。
 精神障害者の社会的復権や権利擁護、自己決定の尊重を専門職倫理として掲げている精神保健福祉士は、このようなCPをその実践で用いることに関心を向け、その意義や課題を検証すべきではないでしょうか。本シンポジウムは、CP実践の経験を有する複数の精神保健福祉士をシンポジストとして招聘し、その実践内容とともにその有用性や課題について報告いただきます。そして、フロアの方々とのディスカッションを通して、精神障害者本人の意思決定や社会参加を実現するために、精神保健福祉士がCP実践に関与することの有用性や課題についてシェアし、多くの精神保健福祉士がCPの重要性について吟味する機会となることを目指します。
プレ企画6 発達障害の新しい知見とダイアロジカルアプローチ
講義 講師:
白木 孝二(Nagoya Connect & Share 代表/臨床心理士)
後藤 智行(柏駅前なかやまメンタルクリニック)
シンポジウム シンポジスト:
柴田 泰臣(NECST)
後藤 智行(前掲)
小沼 聖治(聖学院大学)
コーディネーター:
白木 孝二(前掲)
渡辺由美子(市川市)
内容  このプレ企画では、「発達障害」と「ダイアローグ」を取りあげます。
ソーシャルワーカーとして「発達障害」をどのように捉え、かかわるのか。「ダイアローグ」はどのような意義を持つのか。短い時間ではありますが、講演とシンポジウムを通して、フロアの皆様と共に考える機会といたします。
 まず、講演では「ダイアローグ」を考察します。「オープンダイアローグ」「アンティシペーションダイアローグ」「アーリーダイアローグ」、それぞれ単なる技法ではないと言われています。深い思想に基づき、私たちに気づきをもたらします。まだ実際に学んだことがない方にお勧めいたします。
 次にシンポジウムでは、「発達障害」にかかわり、「就労」「医療」「ダイアローグ」「教育」について実践している方々からの話題提供を受け、フロアの皆様と意見交換したいと考えています。
 「発達障害」は自閉症スペクトラム、ADHD、LD、吃音などの多様な障害を含むものです。また、脳の機能障害とされ、その特性は多岐にわたります。複数の障害が重複することも多く、その特性は「グラデーション」と言われるほど個別性が高く、日常生活での困難も、一方で高い能力も多様なものとなっています。
実践にあたり、その特性を学んだ上でかかわることが重要です。このシンポジウムでは実践を通して考えます。
 「発達障害」と「ダイアローグ」という、私たちが着目すべき事柄について、かかわり考える機会とします。興味関心を持っていただける皆様のご参加をお待ちしています。
プレ企画7 見逃せない!相談の向こうに見える虐待のサイン
シンポジウム 講義テーマ:
メンタルヘルス領域のソーシャルワーカーに必要な視点~死亡事例検討から見えるもの~
講師:
田中  哲(元東京都小児総合医療センター 副院長、子どもの虐待防止センター、こどもと家族のメンタルクリニックやまねこ 院長/児童精神科医)

実践報告テーマ:
虐待防止になぜ精神保健福祉士の視点が必要なのか
報告者:加藤 雅江(杏林大学医学部付属病院/精神保健福祉士)
内容  全国の児童相談所が受ける虐待対応件数は2017年度13万件を超えています。日々、痛ましいニュースを耳にするだけでなく、日常の相談支援業務を行う中でも不安を感じたり、対応に苦慮した経験もあるかと思います。虐待を深刻化させない、虐待を未然に防ぐために、メンタルヘルス領域のソーシャルワーカーが虐待の予防に関する知識を持つことは重要であると考えます。虐待や養育困難事例の対応をする中で、親の精神疾患の存在、メンタルヘルスの課題は無視することができないだけではありません。虐待を受けて育った子どもが課題を持ち、精神科の診察場面クライエントとして登場し、私たちが出会うことも考えられます。親世代が持つ、DV、摂食障害、アルコール・薬物などの依存、ひきこもり、自傷行為、自殺企図といった課題が要因となって、子どもたちが子どもらしく育つ環境を阻害しています。このような課題は見ようとしなければ見えてこないものであり、虐待を受けている子どもだけでなく、家族、とりわけ虐待する側の大人及びその周囲の環境全体を支援対象として捉えなければなりません。子どもへの虐待は、親たちが抱える要因に対する治療や支援が適切に行われず、不適切な養育の結果であると考えます。親である対象者の抱える課題をアセスメントし支援を行う、社会とのつながりを支え家族の孤立を防ぐ、このようなことは日々のソーシャルワークの中で私たち精神保健福祉士が当たり前のこととして行っていることです。 子どもの虐待防止対策が急がれるいま、そのスキルを持った精神保健福祉士の活用の促進が必要と考えます。そのためには精神保健福祉士の能力のボトムアップが不可欠なものと考えています。
 私たち精神保健福祉士に何ができるかを考えるきっかけとなるようシンポジウムを企画しました。小児精神科医である田中哲医師は東京都における児童虐待死亡症例の検討を行っています。田中氏から子どもの虐待、その背景について改めて話題提供をいただき、また、精神保健福祉士が支援を行ううえで、不可欠な視点についてお話しいただきます。そのうえで精神保健福祉士が医療の場で実際にどのような活動を行っているか実践報告を行います。
 そして、いま、何をすべきか考えたいと思っています。
特別講演 精神保健医療福祉施策の動向(仮)
時間 13:30~14:15
会場 センチュリーホール
講師 厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 精神・障害保健課(予定)
内容 最近の精神保健福祉施策についてご説明いただく予定です。
基調講演 原点の回帰からソーシャルワークの専門性を未来にむけて
時間 14:25~15:25
 会場  センチュリーホール
 講師  石川 到覚(大正大学 名誉教授)
座長   池戸 悦子(桶狭間病院 藤田こころのケアセンター、本全国大会・学術集会長)
記念企画 ソーシャルワークの専門性の共有
時間 15:45~17:30
会場 センチュリーホール
シンポジスト 田中 研一(地域活動支援センターめだか工房)
澤野 文彦(沼津中央病院、静岡県精神保健福祉士協会 会長)
川島 茉己(鷹岡病院)
コーディネーター 田村 綾子(聖学院大学 教授、本協会 副会長)
中住 正紀(生活支援センターさざなみ、本全国大会・学術集会 運営委員長)

8月31日(土)第55回全国大会・第18回学術集会(2日目)

市民公開講座①【テーマ】第22回 あした天気にな~れ ~誰もが安心して暮らせる街づくり~
時間 10:00~12:00
会場 白鳥ホール
趣旨説明 竹中 秀彦(京ケ峰岡田病院、本協会 前会長)
コーディネーター 岩上 洋一(一般社団法人全国地域で暮らそうネットワーク 代表理事)
砂田 雄次(北医療生活協同組合 北メンタル・クリニック)
シンポジスト 調整中
内容 一般社団法人愛知精神保健福祉士協会が家族会、病院協会等と毎年開催している「精神障害者の生活を考える集い」を全国大会バージョンでお届けします。様々な立場の登壇者を迎えたシンポジウムを企画しています。
市民公開講座② チャレンジ!誰にでも輝ける場所がある
時間 13:30~15:30
会場 白鳥ホール
 講師 大前 光市(義足のプロダンサー)
 プロフィール 国内外のコンクールで優勝など受賞歴多数。テレビ、CM、新聞、雑誌などメディアへの出演も多数。2016年リオ・パラリンピック閉会式では義足のダンサーとしてソロを踊り世界から賞賛を浴びた。